約束
本を読んでこんなに泣いたのは、たぶん去年の
「博士の愛した数式」以来だと思う。
かけがえのないものをなくしても、
人はいつか自分の人生に帰るときがくる。
さまざまな喪失によって止まってしまった時間が、
再び流れだすときを描く連作「バック・トゥ・ライフ」
が単行本になったもの。
この本はまずあとがきから読んで欲しいと思う。
作者がこの本に込めた想いが真摯に伝わってくるから。
それから最初の「約束」と最後の「ハートストーン」は
絶対読んで欲しい。
「約束」は池田小の事件をモチーフにした作品で、
一部からは「プロットが安易過ぎる」とか
いろいろ言われていたみたいだけれど、
わたしは、これだけ短い作品でこれだけ泣かされたのは初めてで、
ひとことひとことがすごく響いてきたので
どう感じるかは別として、読んでみる価値はあるんじゃないかと思う。
自分のとなりで大切な人が命を奪われて、
そのとき自分は何もすることができなかったら。
わたしはわたしの人生を許して、受け入れる事ができるのだろうか?
作者はあとがきで、この作品で伝えたかったことをこう綴っている
みんな、今はうつむいていてもいいから、
いつかは顔をあげて、まえにすすもう。
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